診療方針
当クリニックでは、薬の量を最小限に抑え、日々の生活習慣や考え方の改善を中心とした治療をご提供し、
体が本来持っている自然治癒力を引き出すことを目指しております。
薬物療法は効果がある一方で、依存性が高くなる恐れもあるため、
処方する際も、その効果や必要性を詳しくご説明し、正しく服用していただけるようにサポートします。
漢方(保険適用)による治療など、患者さんのご要望に合わせた治療計画の作成を心がけておりますので、どうぞご安心ください。
主な対象疾患
当クリニックには精神科と神経内科の2科目を専門に治療を行っています。
精神科は精神障害・精神疾患・睡眠障害・不安障害・認知障害など、
神経内科ではしびれやめまい、手足にうまく力がはいらない、ふらつくなどの症状に対応しています。
うつ病
うつ病は精神的・肉体的ストレスなどが原因で、脳に機能障害が生じてしまい、気分や感情のコントロールが難しくなっている状態です。憂うつな状態が続くと、否定的な考え方ばかりするようになり、物事や生活に対する興味や関心が湧かなくなります。「自分はダメな人間だ」と錯覚してしまい、日常生活にも支障をきたすようになるのです。適切な治療に取り組むことで、症状に悩まされない状態への改善が期待できます。
こんな症状ありませんか
- 一日中気分が落ち込んでいる
- 何をしても楽しくない
- 疲れていても眠れない
- 好きだったものに興味がわかない
- 食欲がない
- 消えてしまいたくなる
- 集中できない、頭が働かない
産後うつ病
産後うつ病とは、気分の落ち込みや深い悲しみ、極度の疲労感や睡眠障害など、うつ病と変わらない症状が出産後に現れている状態です。このような症状の多くは2週間前後で改善するケースがほとんどです。産後のママは、ご自身の体のケアや赤ちゃんの子育てに取り組むなかで、心と体に大きな負担がかかっています。世田谷区では自治体や病院が連携し、産後のママをサポートする取り組みを積極的に行っておりますので、お一人で悩まずにぜひご相談ください。
こんな症状ありませんか
- 育児に自信がない
- 育児や家事に集中できない
- 疲労や無気力を感じる
- 涙がでてくる
- 些細なことでも悲しい気持ちになる
- 気分が落ち込むことに罪悪感がある
- 配偶者や赤ちゃんにイライラする
- 不安で眠れない
睡眠障害
睡眠障害とは、「眠りが浅く夜中に目覚めてしまう」「日中に強い眠気を感じる」など、睡眠に関する様々な問題が生じている状態です。十分な睡眠がとれないため、日中の眠気や体の倦怠感、集中力の低下などを引き起こし、日常生活に支障をきたす恐れがあります。睡眠障害が続くと、生活習慣病やうつ病の発症リスクが高まるため、できるだけ早く適切な治療に取り組むことが大切です。
こんな症状ありませんか
- なかなか眠れない
- 眠りが浅く何度も目が覚める
- 寝ても眠った気がしない
- 意図せず眠ってしまう
- 長時間眠ることができない
- 疲れがとれない
- 自分の声で起きたことがある
パニック障害
パニック障害とは、脳内で分泌されるホルモンバランスに異常が生じて、突然の息苦しさや動悸、めまいや吐き気などを突然引き起こし、強い不安を感じる不安障害のなかでも特に多い症例です。不安な気持ちになることは誰にでもありますが、その気持ちが強すぎると、日常生活にまで支障をきたす恐れがあります。
こんな症状ありませんか
- 動悸や心拍数が増加する
- 理由なく急に不安感に襲われる
- 特定の状況に陥ると緊張する
- また発作を起こすかもと不安になる
- 息苦しさや窒息感がある
- 急に冷汗がでる
強迫性障害
強迫性障害は、ある考えや行為にとりつかれてしまい、自分でも「ばかばかしい」「不合理だ」とわかっているにもかかわらず、どうしてもそれを排除することが出来ず、ある考えが頭から離れなかったり、その考えを振り払うために何らかの行動をしてしまいます。これらを繰り返している方は、強迫性障害の可能性があります。「戸締まりを何度も確認する」「不潔に思い何度も手を洗う」など、日常の何気ない行為が関連しているため、患者さんご自身でも気づきにくい病気です。
こんな症状ありませんか
- 一つのことが頭から離れなくなる
- 何度も鍵の閉め忘れ、電気やガスの消し忘れなど確認してしまう
- 手を何度も洗ってしまう
- いつもと違う行動ができない
- 火事や泥棒にあうのではと不安になる
- 特定の数字に不吉さを感じ避けてしまう
PMS・PMDD
月経の約2週間前から月経の前後にかけて経験する、体調不良や気持ちの不安定さは、月経前症候群のPMS(Premenstrual Syndrome)や、月経前不快気分障害のPMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder)などが関連しています。多くの女性が何らかの症状があり、症状によるストレスや睡眠不足が、PMSやPMDDを悪化させている可能性もあります。低用量ピルや漢方薬の服用により、症状が改善するケースもあります。
こんな症状ありませんか
- 月経前に気分が落ち込む、眠くなる
- 自己卑下してしまう
- 情緒不安定になる
- 下腹部や腰の痛みなど身体的な不快感がある
- 理由なくイライラする
- 過食など食欲が変化する
- 眠れなくなる
適応障害
適応障害とは、学校や会社、家庭などのさまざまな場所の環境に順応できず、不安やストレスなどを感じていて、集中力の低下や苛立ちなどを引き起こし、日常生活に支障をきたしている状態です。ストレスを引き起こしている原因から離れると、症状が改善するケースがほとんどですが、慢性化するとうつ病の可能性もあります。
こんな症状ありませんか
- 必要以上に心配してしまうことがある
- 特定のことを考えると落ち込む
- 不安から逃れるため暴飲・暴食する
- 衝動的に物を壊してしまう
- ストレス要因がなくなると気分がよくなる
統合失調症
統合失調症とは、考えや気持ちの整理がつかなくなってしまう病気です。健康な状態では見られなかった幻覚や妄想、幻聴などが陽性症状として表れ、行動や人間関係に悪影響を及ぼします。一方、陰性症状の場合は、意欲や感情表現が低下して自閉的になり、他者とのコミュニケーションを避けがちになります。
こんな症状ありませんか
- 周りの音が気になる
- 誰もいないのに声がきこえる
- 誰かに監視されている
- 悪口を言われている気がする
- 命令する声がきこえる
- 独り言を言っていると言われる
ADHD
ADHDは注意欠如・多動性障害の略称であり、発達障害の病気の1つです。年齢にかかわらず、不注意や衝動性など、環境に応じた自己のコントロールが難しくなってしまいます。原因は脳機能の発達が間に合わず、神経伝達物質のドパミンやノルアドレナリンの働きが不足していると考えられています。大人になってからの診断により、ADHDが明らかになるケースも多い症例です。
こんな症状ありませんか
- ケアレスミスが多い
- 同じ話を何度もすると言われる
- 忘れ物や、物をよくなくす
- 約束や締め切りを守れない
- 長時間じっとしているのが苦手
- 人の話を聞いてないと言われる
- 順番が待てない
カウンセリングについて
臨床心理士のカウンセリング
当クリニックには、「心の専門家」とも呼ばれる臨床心理士の資格を持つスタッフが在籍しており、臨床心理学に基づくカウンセリングで、一人ひとりの患者さんが抱えるお悩みに寄り添います。スタッフは過去に大学での非常勤講師や、中学校や高校での勤務経験などを持ち、豊富な実績と専門知識を兼ね備えています。より質の高いカウンセリングの提供をめざし、医師からのアドバイスや研修も積極的に実施中です。お子さんからお年寄りの方まで、年齢を問わず相談を受け付けることが可能です。ご家族からの相談にも対応していますので、お気軽にご相談ください。
予約詳細
予約について | 院長の診察後、最適なカウンセラーをご紹介します。 |
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受付時間 | 9:00~12:00/15:00~19:00 |
時間 | 50分 |
料金 | 8,000円(税込) |
箱庭療法について
箱庭療法とは、砂が入った箱の中に、人や動物、乗り物や建物、植物などのミニチュアを置いていき、砂を使いながら自由自在に何かを表現していただく心理療法です。言葉によるコミュニケーションを必要とせず、直感や内面から湧き出るイメージなどに従って、患者さんの思うままに箱庭を作り上げていただけます。箱庭による自己表現を通じてイメージを実現化することで、心や感情のバランスが整えられていき、人格的成長や砂に触れるリラックス効果などが期待できます。カウンセラー同席のもと、リラックスしながら取り組めますので、どうぞご安心ください。